後藤先生のベルト

2006年06月19日

後藤先生のベルト今日、お稽古に行くと、後藤先生がいらしていました。
後藤先生は、うちの師匠(金城盛長先生)のお父上つまり、うちの師匠の沖縄民謡の師匠・金城盛市先生のお弟子さんで、琉球民謡音楽協会の教師でいらっしゃいます。
三線では後藤先生ですが、琉舞の世界では宮城能舞先生(宮城能舞琉舞研究所)で、とても素晴らしい踊りの名手です。

後藤先生はとても気さくで優しく、面倒見のよい方で、私たちが民謡コンクールを受験する時には、毎年、お忙しい時間をさいて、着付けとからじ結いをしに来て下さいます。
私も、7年前に新人賞を受けた時にも、また協会の舞台の時にも、いつも後藤先生にからじを結って着物を着せて頂いています。
後藤先生は、その芸の高尚さやキャリアから考えると、もっとえらそうになさってもいいと思うのに、威圧感を全く感じさせず、ペーペーの私たちに、昔から、まるで近所のお姉さんのように、気さくにユーモアたっぷりに接し、また、そのユーモアの下に情の深さが隠れている、とてもエレガントな方なのです。

今日、わざわざうちの研究所に来られたのは、先日うちの協会で行われたからじ結い&着付け勉強会の時に、しきりに私が、「普段着ない琉装だと、腰ひもや帯が苦しくて、息が大きく吸えない」と言ったのを覚えておられて、これだったら普通の腰ひもよりは楽だと思うから、と、ゴムのウエストベルトをわざわざ持って来て下さったのです。
そして、その上、からじ結い勉強会で私が、先のとがっていない小さいコームしか持っていなかったことも覚えておられて、先のとがったコーム(これでないと形が整えられない)と、広くざっくり髪の流れをつくれる大きなコームと、両方をわざわざ買って持って来て下さったのです。

後藤先生の、情の深さと優しさを昔から頂いている私は幸せだ。
うちの師匠もいうまでもなくそうなのだけれど、自分の弟子でもない私たちに、折々にこうやって気を配って下さる後藤先生は、本当に温かくエレガントな方なのです。
今年は、私が受ける日は、ご自分の舞台のため、お世話に来て下さることができないそうです。
だから、頑張ってね、と言って、ご自分が踊りの練習の時に使われているという、ベルトを貸して下さいました。
私は、本番の時、このベルトをつけます。
今年は、かなり厳しい状況ではあるけれど、ベストをつくせるよう、頑張ります。

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Posted by うみかじ at 23:59│Comments(2)三線
この記事へのコメント
心から尊敬できる師を持っているって、とっても幸せなことだと思います。
うらやましいです。

昨夜は「あがろーざ」、ありがとーございました(^^)
Posted by リュウキュウナキヤモリ at 2006年06月20日 13:08
後藤先生は、私の三線の師匠ではないんですけれど
(私の師匠は金城盛長先生)
舞台裏でちょっと着付けを直して頂くだけで、心強さを感じるような存在です・・・。
Posted by うみかじ at 2006年06月20日 23:56
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