恋の花

2008年05月02日

明日は三線を習っている研究所の那覇の教室(若狭三線道場!)の発表会です。
みんな頑張って、歌や踊りの稽古をしております。

さて、その中で、独唱の演目もあるわけですが、今回、公演前ではありますが、私が歌わせて頂く曲を申し上げると、沖縄民謡の「恋の花」。
以前、稽古で発表会の演目はどうするかという話になり、(独唱で歌いたいものがあったら言えばいいよー)という時に、私は(んーどうするかなぁ・・)と特に何も考えていなかったところ、師匠に「(恋の花)にしたら?」と言われ、「あ、いいですよー」と即決してしまいました。

この曲は、昔、新人賞を受けた時に選んだ課題曲だったのですが、普段歌わないので、結構久しぶりに歌うことになったのです。
歌ってみて思ったのが、うーむ、昔初めて宮古根を歌った時のように機微が難しい・・・。
「1. 庭には雪が降って梅が咲いている、(外はそんな寒いんだけれど)あなたの腕の中には温かい南風が吹く。
 2. どうして私の庭には梅がまだ咲かないのに、毎夜うぐいす(彼)が通ってきて鳴くのでしょう。
 3. 波の上に(デートに)行くか住吉に行くか、それより薬師堂の方がいいかしら。
 4. (時を知らせる)波の上の鐘を、首里の鐘と思ってあなたを起こして行かせてしまった。私の心は痛いよ。」

外は寒いのにあなたのふところは温かい!しかも梅は咲かないけれど彼は毎晩来てくれる??これって、幸せな歌なの??
弟子仲間のZさんが私に言いました。
「うみかじさん、そんな単純なものじゃないんですよ。梅は誰ですか?鶯は誰ですか?実際は彼女はどこに住んでいるどんな人と思いますか?男が蝶で女は花。昔からよくある男と女の永遠のテーマですよ・・・。」
恐れ入りました。私より一回りほど歳が若くて新婚ホヤホヤのZさんなのに妙に説得力がある。
この歌を私なりに歌ってみますね。

先日の師匠からは、発音のチェックがいくつか。
そのうちの一つが、「が」。つい鼻濁音になってしまうのです。
アナウンスや、クラッシック&ポピュラー曲の歌唱であれば鼻濁音にするのが当然な「ガギグゲゴ」ですが、沖縄民謡では鼻濁音はダメだということです。
結構「が」が出てくるんですよねー、この歌。
色々な意味を含めて、あらためて課題のこの曲なのです。
ちなみに、私が一番好きな歌詞は、初めてこの歌を聴いた時から、4番、なのでした。


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Posted by うみかじ at 19:25│Comments(3)三線
この記事へのコメント
はじめまして、読者です。

「恋ぬ花」難しい歌ですよね~。
新人賞の課題曲に使われるとは知りませんでした。安波節でも、十分難しいのに。

沖縄民謡、私は素人ですが、時折、那覇や中部の民謡酒場に入り浸っています。
あまりたくさん聞き比べた訳ではありませんが、普天間の民謡酒場の「恋ぬ花」の長堂ミツ子さんのこの唄が一番好きです。

民謡、永く続けていらっしゃるのはすばらしいことですね。
Posted by kenshin at 2008年05月02日 22:42
詩は凄い事ですよね。血から出るから!!
私はそんな自分がいます。心から
Posted by 梁 at 2008年05月03日 00:24
> kenshinさん

はじめまして!
ブログをご覧下さり、ありがとうございます。
普天間の長堂ミツ子さんですか?
ぜひお聴きしてみたいですー!

> 梁さん

はじめまして!
詩って、大切ですよね・・・。
私は内地出身なので、沖縄民謡はネイティヴじゃないのですが、うたの心は共通と思って、大切に歌いたいと思います。
Posted by うみかじうみかじ at 2008年05月03日 09:11
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